『Days Gone』をプレイした

荒廃した世界の風景×バイクが楽しかった。パンデミック後にもしがらみが残る人間の書き方も良い。

禅とオートバイ修理技術〈上〉 (ハヤカワ文庫NF) 文庫 – 2008/2/1

このようにいろんな構造が互いに複雑に関連し合っているものを、総称して、システムという。オートバイもその一つ── 実在するシステムである。
中略
しかしシステムだからといって、工場を破壊したり、政府に反抗したり、オートバイの修理を避けたりするのは、原因ではなく、結果を攻撃することになる。結果だけを攻撃しているかぎり、変革は不可能である。本当のシステムは、私たちの体系的思考そのもの──合理性──によって構築されたものである。だから工場を破壊しても、それを生み出した合理性が残っているかぎり、その合理性が再び別の工場を築き上げるだろう。革命によって政治体制をくつがえしても、それを生み出した体系的思考パターンが無傷のまま残っていれば、必ずそれに次ぐ体制が生まれてくる。

未来に何らかの目標を据えて、ただそのためだけに生きるのは浅薄だ。生命を支えているのはこの山腹であって、頂ではないのだ。

これからも、きっとさまざまな試練が待ち受けているだろう。人は生きているかぎり、必ず不幸や災難に遭遇する。だが私は、いま、ここで、かつて味わったことのない感慨にふけっている。ただ物事の表面にとどまっているのではなく、その奥深くに分け入り、長い道程を最後まで走り抜いたのだ。私たちは不幸に打ち克ったのである。これからはもっと良くなっていくだろう。そう言いきってもいいはずだ。

Written on August 4, 2021