今月読んだ本

今月(2021-03)読んだ本は6冊でした。


「聞きたいことしか聞こえない」「聞きたくないことこそ聞こえる」 という蔓延するコミュニケーションの病を治癒するためには、いずれのコミュニケーションにも属さない、異質なポジションを発明する必要があったのです。
精神科医のヴィクトール・フランクルがいます。 中略 人間の基本は現象を認識することです。起こっている現象を理解することができないと動物と同じだとぼくは思う。たんんい感染しっぱなしではなくて、どういうふうに感染したのか、どういうことが感染を起こしているのかということを理解しなければ動物として感染させられるだけになってします。身体ループに見を任せるのではなくて、もう一回り、こんどは認識のループをかける必要があると思うわけです。
言葉が「変動相場」によって価値が上下するようになる。言葉の価値の変動メカニズムと、広告市場という「意識のメタ市場」が運動する。これはGoogleの「言語資本主義 liguistic capitalism」と名づけられている。 中略 Googleを使うユーザは高いランクに位置づけられた言葉、すなわちネットでよく使われる言葉へ知らずひらずのうちに誘導され、頻繁にそういった「グーグル語」によって自分の精神生活を営むようになるだろう。歴史を一定程度の長いスパンで見れば、人々の使う言語がなんらあかの影響を受けて変質していく可能性はある。




我々の社会が抱えている最大の格差ーそれは経済資本の格差ではなく「モチベーション」と。そしてその根底をなす「アート的な衝動」を持ちうるかの格差である。
トマス・モアはユートピアについて「高度に発達した環境」と「変化のない恒常的な社会」と定義したが、伊勢神宮はまさにそれに該当している。伊勢神宮は、ハードウェアのコピーにのみ準拠したことで、人間の知識を超越した永続性を可能にしているのだ。
Written on March 31, 2021