今月読んだ本

今月(2019-12)読んだ本は8冊でした。

新刊だと

21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考

21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考

が圧倒的におもしろかったです。サピエンス全史の人。
以下引用

ティーンエイジャーだった頃の私は、絶えず悶々としていた。世の中というものが少しも理解できず、人生について抱いていた大きな疑問の数々に、答えがまったく見出せなかった。とくに、この世界や私自身の人生にはどうしてこれほど多くの苦しみがあるのか、そして、それについて何ができるのか、わからなかった。身の周りの人や、読んだ本から得られるものはすべて、手の込んだ虚構だった。神や天国についての宗教神話も、祖国やその歴史的使命についてのナショナリズムの神話も、愛と冒険についてのロマンティックな神話も、経済成長と、物の購買や消費が私を幸せにすることについての資本主義の神話も。
これらがおそらくみな虚構であることに気づくだけの分別は持ち合わせていたが、どうすれば真実を見つけ出せるかは見当もつかなかった。

だが二十一世紀の半ばには、加速する変化に寿命の延びが重なり、この従来のモデルは時代遅れになる。人生はばらばらになり、人生のかく時期の間の連続性がしだいに弱まる。「私は何者なのか?」という疑問は、かつてないほど切迫した、ややこしいものとなる。

宗教やイデオロギーに加えて、営利企業も虚構とフェイクニュースに頼っている。ブランド戦略は、人々が真実だと思いこむまで、同じ虚構の物語を何度となく語るという手法を取ることが多い。あなたは、コカ・コーラについて考えたとき、どんな画像が頭に浮かぶだろうか?若くて健康な人々がスポーツをしながらいっしょに楽しんでいるところを思い描くだろうか?あるいは、太り過ぎの糖尿病患者が病院のベッドに横たわっている姿を想像するだろうか?

朝井リョウの新刊も良かった。

どうしても生きてる

どうしても生きてる

 以下引用

本心を明かすことに多大な覚悟があっとして、その本心がどれだけ誤魔化しのない真実だったとして、その一秒後も、現実あhそのまま続く。自分以外の誰かが受け取ってくれるはずという甘えに根差した”剥き出しの人間臭さ”は、迫真でも圧巻でも何でもない。

Written on December 31, 2019