時間と共に歩いている I am walking with time.
3週間くらい前、バイトで仲のいいおばちゃん(おばちゃんという言葉を使わずに書きたかったけどおばちゃん以外のいい言葉がないので仕方なく使う。マダムっぽい、感じの良い人)と話をしているときに、「進撃の巨人」の映画をたまたまwowowで見たんだけどすっごく面白くてなんかハマっちゃった。漫画も読んでみようかしらという話を聞いた。
その人は話し方がとっても良い感じの人なので、ふんふん言いながら聞いた。
良い感じの話し方っていうのは、隙もなく話し続けるのではなくて、思い出したら2、3言、言葉を交わす。
黙っているときは黙っている。そんな感じです。
そんな感じで「進撃の巨人」のことをしゃべった。
そして、今日。
シフトは被ってなく、ちょうどすれ違いになっていた。
お疲れ様です。お先に失礼します。みたいな会話のあと、チラッとカバンから何かを見せてくれた。
「ねえねえ見て見て」と嬉しそうに『進撃の巨人』の9巻の漫画を見せてくれた。「今読んでいるのよ」と。
僕はそのとき進撃の巨人のことの話なんてすっかり忘れていたんだけど、瞬間的に思い出して。「もう9巻までいったんですね」的な会話をした。
その時、もうほんとうに会話の記憶があって良かったなぁと感じた。
もうとっても嬉しくなっちゃった。
喜びの共有とかではない。
本はやっぱり電子書籍じゃないほうが良いよねとかでもない。
あの時話をしたことを忘れていなくてよかったと思った。
覚えていることって意外と少ないじゃないですか。
その中で、その話をしたことを忘れていなくてよかったなぁと思った。
伝わらないと思うけどその時の嬉しさみたいなものは3時間くらい頭の中に残った。
忘れたいことも、忘れてもいいこともいっぱいあるし、
忘れることは人間の標準機能です。
でも、忘れたくないこともあって。
忘れ去ることの潔さと
忘れないでいることのあたたかさ
その揺らぎ、というか両極性が良いんだなと感じました。
小さかった頃はなんでも覚えていたのになぁ。
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途中の忘れ云々の引用はここから。